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春と会う
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ある天気のよい午後、ふと「春に会いたい〜」と思いメールをした。返信が遅いため、電話も鳴らすが出ず。ようやく、夕方になって連絡がきた。23時という時間に、「遅くまでお疲れだね」というと、「ごめん、今日は仕事場でバレーボールの練習があって」という彼女。一体どんな職場?!
彼女とは、小学校以来の友人だ。6年2組の時には、毎日一緒に帰った。中学校でも同じ部活に入り、夏の暑い日にはよく彼女の家に寄り道をしては、もう少しで自宅へつくというのに、冷たいジュースを飲みながら玄関先でくつろいだものだ。「氷は?」「4つ」というのがお決まりの文句で、『江戸川乱歩』だの『シャーロックホームズ』だの星新一のショートショートだの、なにやら渋い本をよく貸してくれた。だから、夏になると今でもあの庭先を思い出す。一緒に夏休みの宿題に追われたことや、高台から見える街の様子、傾斜にある裏の畑、そして、氷の4つ入ったカルピスとか。
高校も一緒だったが、科が違ったことなどでだんだんと疎遠になった。聞いたら、当時は携帯も持っていなかったために、特に連絡をとるということもなかったようだ。こうして連絡をとるのは、何年ぶりになるのだろう。ゆっくり話すのは、6年ぶり(!)くらいのようにも思う。
彼女は今、当時なりたいといっていた職についていて、「なったんだ!!」と驚くと、「あ、覚えてたんだ」と逆に驚かれた。
「とりあえず会おうよ」
「来週? 今週?」
随分と久しぶりなのに、夏が近いせいか妙に会いたくなる。電話も2時間以上になってしまった。
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ビルの横に飛行船を発見 |
そして、東京駅で待ち合わせ。「電車が遅れてる」というメールが届き、ようやく人波にまぎれてやってくる彼女は、当時と全く変わっていなかった。「久しぶり」と言いながら笑ってしまう。東京駅が望めるお店で昼食をとる。話題の新丸ビルにも行ってみた。でも、たぶんそこがどこかは一つも重要じゃなかった気がする。

初めて降り立った東京駅 |

「おぉ〜」と写真を撮っていたら
「恥ずかしいじゃん」と言われた。
でも、噂に違わず魅力ある駅舎。 |
会っていない間、春と私にはそれぞれの時間が流れていた。それが不思議だし、それを埋めようとたくさん会話をしたけれど、これから一緒になにをするかの方がわくわくする。これからはもう少し、頻繁に会えるかもしれない。ねぇ、春。
夏が近づくと、春に会いたくなるー。
(文:編集部ちょ子(8))
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