
10月より連載12回、「樟の木は見ている!?サンフォーレのいつくしみの介護の現場と笑顔」と題しサンフォーレ館長、島田教子さんのインタビューを通し、10か所のホームをクローズアップしていきます。
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感謝の気持ちを忘れない
―シニアとスタッフが築く信頼関係― |
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にこやかで元気な、矢部正司さん(93歳) |
くすの木の根元にパンジーや水仙が咲く、優しく暖かい陽だまりのような「サンフォーレ鵠沼」。
今回は、「一日に一回シニアの笑顔が見れたら」と、がんばるスタッフとそのがんばりに感謝を忘れないというシニアのお話である。
「すごいわね。あなた一番よ」と声をかけられ、うれしそうに笑う矢部正司さんは93歳。毎週木曜日は“頭の体操”と、シニアたちとのゲームの時間を楽しみにしているという。東京で77歳までサラリーマン勤めをしていたが、奥さんを亡くされたことをきっかけに、娘さんが住む茅ヶ崎市に移り住んだ。
かつては、「球技ならラグビー以外は何でもやった」と豪語する。会社内の運動大会では活躍し、茅ヶ崎でもゲートボール大会で随分鳴らしたそうである。ところが、4年前に大病を患って体が弱ってしまい、リハビリを続けている時に、ここを“自分で調べて”入居した。
先日2回目のお誕生日会を、みんなでお祝いしてもらったという。矢部さんは、病院で覚えたリハビリの体操や購読している新聞の社説の音読、それから、ドアを閉めてなるべく聞こえないようにしてから好きな歌の練習をする、などで一日を過ごす。引き出しには演歌のカラオケテープがぎっしりつまっていた。
入居してからは、「私たちにとって最高の行き届いた世話をしてもらっています」と満足な様子。
取材の時も「矢部さん、お掃除に参りました」とスタッフが声をかけ、様子を見るや、邪魔をしないように「後から参ります」と声を掛けて出て行った。こんな気配りが、「スタッフの人はよく気がついて世話をしてくれています」と矢部さんが話すゆえんだ。 他のシニアたちとのことで悩むこともあるが、そんな時は、普段から食べ物の好みから体の調子まで、矢部さんのことを知り、気を配ってくれているスタッフたちに連絡をとって、一緒に解決するのだという。だから、「スタッフへの感謝の気持ちを忘れません」と矢部さんは話す。
スタッフに必要なのは“豊な感性と注意力”と、館長の島田教子さん。
シニアのちょっとした変化にも気がついて、適切な心配りができることが常に求められている。ここには、入居の方の個性を尊重し、話し合いながら信頼関係を築こうとする基本姿勢を常に持ち、シニアに接しているスタッフがいる。
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