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2025.06.12

金沢区で特殊詐欺被害急増、対策協議会開催
被害額1億円超で警戒強化
(web版)

金沢区で特殊詐欺被害急増、対策協議会開催
被害額1億円超で警戒強化
(web版)

金沢警察署 署長 加治屋 正仁さん

 金沢警察署は5月23日、「金沢区特殊詐欺等対策協議会」を開いた。 この会議は、金沢区内の特殊詐欺対策を強化することを目的に、関係機関が集まり、情報を共有しながら今後の取り組みについて意見交換を行うもの。

 同署によると、2024年には区内で68件・約2億600万円の特殊詐欺被害が発生。2025年は1〜4月で既に18件・約1億900万円の被害が確認され、前年同時期より件数・金額ともに大幅に増加している。詐欺手口は年々巧妙になり、自動音声やSNSのテレビ電話を悪用した手口で、高齢者以外の被害者も出ており深刻化している。地域の見守り活動や、銀行・郵便局等に引き続き被害抑止への協力を呼び掛けた。

 今年は4月末までに、23件の発生が未然に防がれた。高齢者の高額引き出し時や電子ギフトカード購入時の対応が功を奏したという。日ごろから家族と連絡を取り、不審な電話に出ない、一人で判断しないことが被害防止の鍵となっている。

 生活安全課の担当者によると、最近は特殊詐欺だけでなく、SNSを利用した投資詐欺、ロマンス詐欺が増えているという。警察官を名乗る手口も多く、特に注意が必要だ。

 また、「かながわポリス」という防犯アプリの活用についても紹介された。「持ち運べる交番」として、地域の犯罪情報を確認できる便利なアプリである。スマートフォンを使用している人は、一度使ってみるとよいかもしれない。今後も地域ぐるみで協力しながら、特殊詐欺を防ぐ取り組みが進められていく。