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2026.04.22

【横浜開港資料館】歴史と文化が体感できる新展示室オープン(2026年4月号中区・西区版)

【横浜開港資料館】歴史と文化が体感できる新展示室オープン(2026年4月号中区・西区版)

 令和3年から約5年にわたり進められてきた大規模整備工事が完了し、4月1日、新たな展示室が公開された。バリアフリー化をはじめとする改修に加え、建物に残された痕跡を丁寧に調査し、創建当時の扉や窓枠、壁や建具の色も復原された。
1869年頃に領事館が置かれて以来、160年以上にわたり築かれてきた交流の歴史。「人と人とのつながりや文化理解の心を感じ取ってほしい」と関係者は話す。一階では、幕末の外交官アーネスト・サトウに関する資料や実際に使用されていたトランクなどを展示。展示室3では館蔵約27万点の資料の中からテーマごとに選ばれた品々が並び、生糸を包んでいた商標紙なども紹介されている。「今だけ実物を見られるのも魅力の一つ」だという。旧館(旧横浜英国総領事館)では、かつて領事館職員と家族が暮らした空間を活用し、山下町や中華街、元町など旧外国人居留地エリアの歴史を部屋ごとに紹介。「展示品はあえて絞り、ここを起点に横浜のまち歩きを楽しんでほしい」という思いが込められている。
西川館長は「ここは日本人と外国人の居住区の境にあった場所。歴史や伝統に触れて持ち帰ってほしい」と語る。一階の記念ホールには薩英戦争や関東大震災で犠牲となった人々の銘板が並び、「イギリスとの交流と摩擦の歴史には深い感慨がある。若くして命を落とした少年兵にも目を向けてほしい」と呼びかけた。
館内には領事館時代の王室の紋章なども展示されているほか、植栽も整備された。横浜市みどりアップ事業のもと、バラは日当たりに応じて植え替えられ、ベンチも新設。ペリー来航時から残るたまくすの木周辺も、剪定を施し土を入れ替えるなど、樹木医の協力の元整えられた。担当者は「ウッドデッキは市費に頼らずクラウドファンディングで整備した。この場所がこれからも横浜の魅力の中心であり続けてほしい」と期待を寄せている。

横浜開港資料館
【休館日】 月曜(祝日の場合翌平日)、年末年始ほか
【開館時間】 9:30〜17:00(入館は16:30まで)
【場所】 横浜市中区日本大通3
【問い合わせ】045-201-2100