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2026.09.11

旧長濱検疫所一号停留所 新たな船出(2026年9月号金沢版)

旧長濱検疫所一号停留所 新たな船出(2026年9月号金沢版)

 旧長濱検疫所一号停留所は、明治28年、上等船客を対象とした感染症対策の停留(一時留め置き)施設として、現在の金沢区長浜に建てられた。大正12年の関東大震災で被災したが、翌年ほぼ元の形に復旧。昭和61年からは、検疫に関する様々な資料を展示・保管する「検疫資料館」として活用されてきた。
平成28年、国が横浜検疫所の横浜市中区への完全移転を発表。平成30年に国登録有形文化財となったものの、建物の存続が危ぶまれることとなった。そこで、検疫の重要性を物語る歴史的建造物として、隣接する長浜野口記念公園内に保存されている旧細菌検査室と一体での保存を求め、元NPO野口英世よこはま顕彰会が中心となり、NPO法人横浜金沢文化協会も協力して建物と所蔵資料の保存を要望する署名活動を展開。その範囲は全国そして海外にまでおよび、横浜市、厚生労働省へ提出された署名は6601筆に上った。
令和2年、国と横浜市が協議を開始。令和5年3月、国が海の公園内に移設復元し、市へ寄附することなどが決定した。長浜の現地保存はかなわなかったものの、令和7年3月に移設復元工事が完了し、新たな形で保存されることとなった。
令和8年、指定管理者に公益財団法人横浜市緑の協会、活用者にスターバックス コーヒー ジャパン株式会社が決まり、8月10日に開館・開店を迎えた。
海の公園の松岡文和園長は「海の公園をさらに利用していただき、散歩のついでに立ち寄っていただければ」と話す。
横浜海の公園店の春木雄介ストアマネージャーは「歴史の趣ある店舗と、スターバックスのあたたかな人とのつながりを、しっかりつなげていけたらと思います」と呼び掛けた。
野口英世よこはま顕彰会の染谷優児さんは「今後は、国が引き上げた検疫に関する様々な資料も含めた展示物の利活用を検討していきたいと考えています」とコメントした。