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2026.11.06
はまかぜ創刊50周年企画「私たちの街、今昔物語」(2026年11月6日号横須賀・三浦・湘南版)

穏やかな海水浴場として人気の避暑地
「まぼちょく」の愛称で親しまれている馬堀海岸。約1・6キロ続く海沿いの直線道路の両側には、フェニックスやヤシの木が植えられ、南国気分を味わえる。ジョギングや散歩を楽しむ人にも人気のコースだ。
埋め立て前は、京急大津駅の下から馬堀海岸を過ぎ、走水に至るトンネルの入口付近まで長い砂浜が続いていた。遠浅の海岸は潮干狩りや海水浴に適し、大磯、鎌倉、逗子よりも静かな避暑地として、京浜方面から多くの人が訪れたという(『横須賀こども風土記』)。「沖へ行けども行けども海は深くならず」と、家族向きの海水浴場の様子が『横須賀風物100選』(昭和53年発行)にも記されている。
馬堀にゆかりのある白井肇さん
横須賀市立馬堀小学校の第1期生で、馬堀中学校第8期生の白井肇さん(86)は「バカ貝(アオヤギ)がたくさん獲れた海岸でした。海水浴の授業があり、遠泳大会もありました」と懐かしむ。同中学校の創立70周年記念誌には、昭和47年卒業の歌手・渡辺真知子さんも「国道16号線の向こうは海でした」と思い出を寄せている。海苔の養殖が行われ、澄んだ穏やかな海が学校の目の前に広がっていたという。
昭和40年ごろから西武鉄道による埋め立てが始まり、昭和44年に完了。昭和50年には戸建て住宅とマンションからなる「マボリシーハイツ」が誕生した。平成7・8年の台風では約2700世帯が高潮による冠水などの被害を受け、その対策として平成18年、高度な技術を用いた護岸工事が整備された。
かつての砂浜は住宅地へと姿を変えたが、東京湾や房総半島を望む景色は今も変わらず市民に愛されている。


